FC2ブログ

  この時期 木々は緑が濃くなり よく晴れた空に葉裏がキラキラと風にそよぐ様は
実に気持ちがいい。

  今日 病院からの帰り 夫の車の助手席に座って いつもの道を家へ向かっていた。
  お気に入りの道は二つある。

  一つは 広い環状道路から 農地の真ん中にある団地の横をまっすぐに通る路を経て
畜産センターへと向かう道。
  この路は両側に並木があって その街路樹が四季折々に変化する。
  今は 枝枝の黄緑になった葉が 鮮やかで実に美しい。
  秋になると 葉は黄色に変化する。
  また センターの 何本もあるメタセコイアの巨木も 四季によって姿を変える。
  今 瑞々しい緑の細かな葉も 秋には見事に黄変し その存在をますます誇る。
  センターには 桜の木もたくさんあって 花の頃は薄桃色に覆われる。
  様々に変化する自然を感じながらの 気持ちのいいルートだ。

  もう一つは 全国に名高い清流にかかる橋を渡るルートだ。 
  この路は 何の特徴もない普通の片側二車線の道路だが ただ 行き帰りに橋を渡る時
遠くに見える山々の眺めが 実にいい。

  今日もこの路を通って帰った。
  ちょうど橋の上に差しかかる辺りになると 霞がかかった向こうに
幾重にも重なった山並みが見える。
  近くは 市周辺を包むように取り囲む山々
  そして伊吹山から養老山系へとのびる稜線。 
  遠くの山並みは はるか飛騨山系へと続いていく。
  それらの稜線は 遠くになるにしたがって墨色が次第に薄くなり
細く長く連なっている。
  殊に春霞のこの時期は 細くたなびくような稜線の 墨色の濃淡が美しい。
  夕暮れ時には 西陽を浴びて 伊吹の残雪が茜色に染まっていく様も見逃せない。
  

  今日この場所を通っているとき 眼前の山並みを眺めながら
いつも同じ感情が湧き上がることに気づいた。

  あの薄墨色の稜線の向こうに 父母と暮らした生家がある・・・。

  この歳になってもなお深い 生まれ育った地への想いに驚かされる。
  この歳になったからこそ 想いが より増すのかもしれない。
  幸せばかりではなかった生家だったが 今になると愛おしくさえも想えてくる・・・。
  父母が去ってもう何年も経ち 自身も老域に入っているというのに・・・。

  牧水が焦がれた 幸い住むとひとのいう山のあなた も もしかしたら
こんな感情から生まれた地なのかもしれない。

  山に囲まれて育った私だが 月に二度行き来するこの路は
木々や山々の連なりを眺めながら 特別な想いをおこさせる 特別の道である。
  

  
スポンサーサイト



蕗 そして自家製豆乳ヨーグルト

プロフェッショナル

comment iconコメント ( 0 )

コメントの投稿






trackback iconトラックバック ( 0 )

Trackback URL:

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)